南国娘(PAPUWA)
□歓迎
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少しずつ、ゆっくりと教えていこう。
幸い時間はたっぷりある。
アラシヤマの話だと、このパプワ島からは脱出不可能らしい。
今は、期待に胸を膨らませ、既に顔を綻ばせているアラシヤマを温かく見守ろう。
リナ
『じゃあ、お願いします』
アラシヤマ
『ほんまでっか!エスコートは任しなはれ。ほな、早速行きまひょ』
・・・
「うわー、アラシヤマだ。何か用?」
「まぁまぁ、そう邪険にするなロタロー。チャッピー」
「わう!」
アラシヤマ
『ぎゃああぁあ』
アラシヤマがちみっ子達に虐げられているのを外の茂みから温かく見守るリナ。
「まーた殺られに来たのか?頑張り屋さん」
アラシヤマ
『ち、違いますわ。今日はわてのお友達を紹介しに来たんどす』
三人と一匹が顔を見合わせた。
「また毒キノコの胞子吸ったんだね、可哀想に」
「デッサン人形のトージくんならもう知ってるぞ」
「わう」
「アラシヤマ…。ぐすっ、そうさ!妄想の中じゃお前は人気者だぜ」
アラシヤマ
『あかん、こいつら全然信じてまへんわ。こうなったら百聞は一見に如かず。リナはん、来ておくれやす』
非常に出にくい空気の中、リナは仕方なくパプワハウスへと足を踏み入れる。