一輪の華(銀魂)
□潜入
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緋那
『うーん、どうなんだコレ』
違和感が有り過ぎて総悟より似合っているのかよくわからない。
緋那
『髪は下ろした方がいいのか?』
結紐を解く。
はらりと背中に落ちる緋色の髪。
緋那
『髪、ちょっと伸びたな』
何となく桂の顔が浮かぶ。
鏡の前に立ち全身をチェックしていると、いつまでも戻って来ない緋那に痺れを切らした一同が隣の近藤の部屋に雪崩れ込んできた。
総悟
『ザキ、どっちが可愛い?』
山崎
『どっちも可愛いです』
総悟
『チッ。引き分けか』
近藤
『やっぱりダメだっ。こんな格好で外に出たら危ないだろ。帯刀もしないで襲われでもしたらどーするッ』
緋那
『何言ってるんですか、心配しなくても外なんか出ませんよ。ていうか離れて下さい』
抱き付いてくる近藤を押し返す。
土方
『しかし本物の女みてぇだな。これ、中に何履いてンだ?』
緋那
『!!!』
ピラッとスカートを捲りあげられ、反射的に回し蹴りを放つ。
緋那
『あ…』
綺麗に顎に決まってしまった。
緋那
『す、すみません』
総悟
『えーと、“○月×日、鬼の副長が緋那のスカートを捲り一発KO(笑)脳震盪を起こす(爆)”、と』
山崎
『副長、ダサイです』
土方はグラグラする頭を抑え上半身を起こす。
土方
『見たろ、近藤さん。大丈夫だ、緋那なら』
桂に軽くあしらわれてからというもの、剣術だけでなく体術にも磨きを掛けていた。
近藤
『…わかったよ。今回一番向いているのは緋那だろうし、比較的簡単な任務だしな』
緋那
『え?任務って?』
こうして今に至る―。