一輪の華(銀魂)

□手離れ
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バシャバシャハジャバシャ


緋那
『ああいうことは早く言えよバカ。素手で触っちまったじゃねーか』


公園の水道でこれでもかと手を洗う。


土方
『おい、上司に向かって何だその口の利き方は』

緋那
『あれ、聴こえちゃいました?』


緋那は蛇口をキュッと締め、笑顔で土方を振り返った。


目は笑っていない。


緋那
『聴こえちゃったついでに言わせて貰いますけど。ガムなんかよりもっと汚ねーもん先に踏んでんじゃん。なのに何であんなに絡んだんですか?あ、もしかしてアレですか?ウンコ踏んだ鬱憤をアイツで晴らそうとしたんですか?それが警官のやることですか?そんなのそこらのチンピラと変わりませんよ』

土方
『……………だって、下ろし立てだったし…』

緋那
『ちょっと、いい大人が泣かないで下さいよ』


言いたいことを全て言い終えた頃、土方の目には軽く涙が浮かんでいた。


緋那
『あーもー。帰ったら綺麗に洗ってあげるから、元気出して下さいよ』

土方
『うん。…つーか泣いてねぇし』


コクリと頷き、バレないように涙を拭う。


途端、緋那が慌てた様子でくるりと背を向けた。


土方は不思議に思い後ろを見る。


土方
『…チッ』


見知った男と目が合ってしまった。


銀時
『あ、今舌打ちした?』

土方
『してねぇよ』

銀時
『絶対した。チッってハッキリ聞こえた』

土方
『空耳だろ。つーか話しかけんな、バカがうつる』


二人がギャーギャーやっている隙に緋那は公園を後に…


銀時
『あっれー。緋那くん、久しぶりィ♡』


出来なかった。
 
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