一輪の華(銀魂)

□鎖
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緋那
(人を呼びつけておいて…)


言われた通り昼前に万事屋を訪れたが呼鈴を何度鳴らしても誰も出て来ない。


玄関の鍵は掛かっていなかったので仕方なく家の中に入っていくと、銀時は居間のソファーでジャンプを顔に乗せて横になっていた。


緋那
『寝てンのか?』

銀時
『…………』

緋那
『起きないなら帰るけど』

銀時
『…………』

緋那
『…………』


踵を返し出て行こうとするが着流しの裾をしっかりと握られていて離れられない。


緋那
(わけわかんねー)


深い溜め息を吐き、ひょいとジャンプを取り上げた。


!!!


銀時の手がペタペタと胸を触る。


銀時
『すげーな晒って。こん中にあのでけーおっぱ…』


緋那はゾッとして思わず顔面にジャンプを叩き込んだ。


緋那
『そういうこと軽々しく口にすンじゃねーよ。誰が聞いてるかわかんねぇだろうが』


銀時はムクリと起き上がり、わなわなと震える手を緋那の両肩に置く。


銀時
『お前、態度も言葉遣いもガサツ過ぎ。黙ってりゃけっこーイケてんだから、せめて俺の前ではもう少し淑やかにしてくんない』

緋那
『…わかったよ』


不愉快でも気持ちを殺して頷くしかない。


緋那
『でもお前も気をつけてくれよ』

銀時
『だーいじょーぶだって、その辺は上手くやっから。お前が俺の言うこと聞いてるうちはな』


不安気に表情を曇らせる緋那とは対照的に晴れやかに笑う。


銀時
『ん、もう昼か。腹減らね?何か食い行こうぜ』
 
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