一輪の華(銀魂)

□転機
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緋那は今日も走り回っている。
 

土方
『緋那、これ捺印だけするよう近藤さんに頼む』
 
緋那
『はい』
 
山崎
『緋那くん、この報告書副長に…』
 
緋那
『はーい』

総悟
『緋那、あれ』
 
緋那
『了解』

「あ、次こっちも」
 
「それから向こうの…」
 
 

・・・
 
 

緋那
『失礼します』
 
 
雑用が一息吐いたので皆にお茶を配って廻る。


今は近藤の部屋へ持って来た。
 
 
近藤
『毎日毎日、よく働くな』
 
緋那
『体を動かすのが好きなので』
 
 
近藤は熱いお茶を啜りながら徐に胸元から文を取り出す。
 
 
近藤
『それじゃあまた一つ頼まれてくれるか?休憩がてらにゆっくりでいい』
 
 
緋那は首を傾げてそれを受け取った。

 
緋那
『…えっと。あのー、こういうのは男らしく自分で渡した方が良いと思います』 
 
 
近藤が涙目で首を横に振る。
 

なるほど、突き返されたらしい。


緋那
『わっかりました』
 
 
仕方無しに文を胸元にしまって立ち上がると近藤は一変して元気になった。
 

近藤
『緋那〜♡』

緋那
『はいはい、いってきますね』


抱き付く近藤を引き離し屯所を後にする。


緋那
(まぁ、いいか。近藤さんが喜んでくれるなら…)


徐々に足取りは軽くなっていた。
  
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