南国娘(PAPUWA)
□師弟
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マーカー
『それにしても昨日は疲れたな』
ふうと溜め息を吐きトントンと自分の肩を叩く。
リナ
『かなり遠くまで泳いでましたもんね』
マーカーがロッドの安い挑発に乗ってムキになっていたのが可笑しかった。
リナ
『良かったらマッサージしましょうか?』
マーカー
(フフ、来たな)
密かにほくそ笑む。
マーカー
『そうだな、悪いが頼むとしよう』
リナは元気に返事をし、マーカーの背後に回ると小さな手で肩を揉み始めた。
アラシヤマ
『昨日?昨日何かあったんどすか?』
話が見えず、一人蚊帳の外。
マーカー
『あぁ、リキッド達と皆で海水浴に行った』
アラシヤマ
『皆で海に…。ふ、ふふ、羨ましいなんかない。羨ましいなんか…』
マーカーはアラシヤマを虐める為に在る事無い事楽しげに話すが、リナにかかればいじけるアラシヤマも何のその。
リナ
『今度はアラシヤマくんも一緒に行こうね』
アラシヤマ
(こ、これは紛れもなくデートのお誘いやッ)
たった一言で有頂天に変えてしまうのだった。
マーカー
『リナ、もう大丈夫だ。大分楽になった』
首を左右に捻りコキコキと鳴らす。
マーカー
『お前も凝っている所はないか?』