若いんだからしょうがない

乙女ちっくでいいじゃない?
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土方と銀時が付き合ってるのはかなり前から知っていた。
それもこれも土方先輩が分かりやすいほど坂田先輩のことが好きだったからで。
最初は土方の一方通行なんだと思っていたが、そうでもないらしいことに気づいた。
どっちが告白してどうなったのかは知らないけど、二人でいることが自然に見えた瞬間、
何か変わったんだと感じた。
次の言葉を出そうとした瞬間、「愛ねぇ。」と言葉を先に出される。

「わかりやすいね。お前。」
「え?」
「伊東って奴のこと?」
「んなっ!!」

なんでわかるんですかと言いたかったのに、動揺しすぎて壊れたラジオのように
「な」と言う言葉を連呼する。
どうして坂田先輩が伊東のことを知っているのかと頭を混乱させる。
落ち着けよと先輩が面倒くさそうな顔をした。

「先輩、なんで伊東さんのこと知ってるんですか。」
「よくあいつの話に出てくるから。」
「あいつ…。あぁ、土方先輩の…。」
「なんか仲すげぇ悪いからよ。」
「そう、なんですね。顔とかも分かるんですか?」
「まぁ、多分。眼鏡のあいつだろ?」
「…あたりです。」

侮れないなと内心ドキドキでたまらなかった。
部活の試合で伊東はよくこの学校を訪れた。土方が無理やり誘っているのか銀時もたまにその場にいる。
何も興味がないようにしていたと思ったら…一番気をつけなければいけないのはこの人だ。
そう思っているとその人は手に顎をのせイヤらしくで笑んでみせた。

「なんで?告白でもされた?」
「や…じゃなくて…。」
「…突っ込まれちゃった?」
「坂田先輩っ!!!」

誰が聞いてるわけでもないのに坂田先輩の口を手で覆って周りを見渡した。
あまりにも挙動不審の俺に誰もいねぇよと覆った両手を剥がされパシンと叩かれた。
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