アホリズム
□音の無い愛を紡ぎ
1ページ/3ページ
辰巳side
「日向く〜ん!」
「うげっ!変態!」
「変態は酷くないかな?」
ムカつく…
「やぁ日向君。」
「やぁじゃねぇ!!気持ち悪いんだよ!!」
ムカつくムカつく…
何で…何であんなに…
日向…
もう朝長なんかいいから俺を…
見ろよ…?
「あ、辰巳!
助けろ。」
朝長に潰された声が…もどかしい。
『しょうがないな。』
日向にそれだけのメールを送信すると俺は日向の手を引いて歩き出した。
『サンキュー辰巳。』
『どういたしまして。』
俺たちはメールをやりとりしながら人気のない教室へ向かう。
『ここまでくれば安心だな。』
俺はそう送って椅子に腰掛けた。
「ありがとな。」
ニコッと笑った日向に俺は顔が赤くなるのを感じた。
「辰巳…?」
のぞき込んでくる日向…
ダメだ…
そんな顔されると困る…///
俺は思うより先に…キスしていた。
「ん?!…」
俺は慌てて日向を離す。
『ごめん。』
俺はそう打ったメールを送って、教室を出ようとする。
その時…
ケータイが鳴った。
『待てよ。』