現実と魔法の交わり

□第六話 思い出話
1ページ/3ページ


楽しい夏休みも中盤になった

「あっちー お〜い。魔夜スイカ切ってくれ〜」

「やーよ!」
魔夜は昴の言葉を否定する
「んじゃ…」
昴はカゴに近づき何かを取り出し…

「ハムスターの刑ね」

魔夜のコートの中に入れる

「きゃー!いや!嫌だ!」
半泣き状態の魔夜
そして慌てる

可愛い…

と、ただ見てるだけの昴

魔夜はコートを脱ぎ捨てる。しかしハムスターは服の中へ

「嫌だ!は、ハムスター…き、嫌い…」

そのまま泣き出した魔夜

「悪かった…魔夜。ハムスター取ってやる」

昴は魔夜に触る。温かい…
「ただいま。アイス…」

ボーゼンと廊下に立っている桃子…


そのまま昴の部屋は静まり、ただ、時間だけが流れていく


「誤解だよ!」
昴は桃子に強く言う
「お兄ちゃん信じられないもん」

首を横にふる昴
「信じてくれよ〜」

「やなこった〜」

「本当に楽しい時間はすぎてゆく」
昴と桃子には聞こえなかったらしい
ハロウィンまですぐであった



次の朝
「ただいま〜」
魔夜は買い物から帰ってきた

スーパーのビニール袋を台所へ持ってゆく
「魔夜〜 アイス〜」

「はいはい…」
魔夜はアイスのカップをリビングに持ってゆく

時間は10時
「あれ?昴。学校は」

「いいよ〜面倒くさい」
魔夜は杖を持つ
「いいから行きなさいよ」
呪文を唱えようと思った瞬間、昴がいう

「箒に乗らせて」
にこにこしていた
魔夜は思った
昴のことだから絶対に裏がある、と
「今回だけよ」

魔夜はバックから古いノートを取り出す

「魔夜って…忘れたの?」
昴はにこにこして聞いてきた
絶対に馬鹿にしてるって!そう思いながらも読み直す

「やっぱり魔夜はどじっ娘だよね」

昴はチクリと言う

でもこんな楽しい時間ももう終わりなんだよね
魔夜は一人そう思っていた
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ