現実と魔法の交わり
□第五話 夏休みには海に行こう(後編)<完全>
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―魔界
「父上」
黄色の髪でツインテールにした魔女が階段を上がってきた
「お!摩羅(まら) 帰ってたのかい?」
魔夜のお父さんは自分の机から離れて摩羅に抱きつく
「何年ぶりだ…」
お父さんは泣きながら指をおる
「45年ぶりです」
魔界の一年は人間界より短く、更には魔女や魔法使いは人間よりも遥かに長生きをするため、45年はまだ短い
「摩羅も立派になったものだ」
摩羅と呼ばれた魔女は茶色のコートの下には赤色の魔服(まふく)を着ている
魔服とは、人間界いわく軍服のようなものであった
魔服を貰うには45年の軍に行かなければならない
魔夜の場合は魔軍族に入隊していなかったために人間界に行くが…
「私は、姉さまが許せません」
お父さんはそれを聞いて
「何故なのか?」
「ドジッ娘だからです。魔軍族に入隊すれば…今頃姉さまだって…」
そして摩羅は箒に乗った
「姉さまを腕づくでも、連れ戻して来ます」
そして摩羅は飛んでいった…
「何故私の娘はこうなんだ…」
そう、ドジッ娘の魔夜と負けず嫌いの摩羅…
―人間界では…
「さ〜てと、カメラを」
昴はカメラを持って電車を降りる