鴉天狗-カラステング-
□其ノ壱
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人が行き交う町があった。
『(な、何で生きてんの!?)』
目を見開き驚く紅。
だが流石は陰・零番隊隊長。
すぐ冷静になり、状況把握を始めた。
『(ここは日本だよね。住民の服装、家を見る限りじゃ現代では無いかな。
時々ウチに挨拶してくる人が居るって事は皆にはウチの姿が見えてるんだ………。)』
紅は"よしっ"と意気込むと茶屋で休憩しているお婆ちゃんに話し掛けた。
『ねぇ、お婆ちゃん!』
婆「んん?何だい?」
『さっき刀持った人が居たけどこれから何かあるの?』
婆「何、この戦国乱世じゃ珍しくない。戦じゃよ……。」
『(って事は今は戦国時代か……。)』
紅は巧みな話術で違和感がないように時代、状況を聞いていった。
そして最後にある場所を聞いた。
『この近くに書物が沢山ある所知らない?』
婆「あぁ。それじゃったらホレ、そこじゃ。」
お婆ちゃんが指差した所にはいかにも書物沢山あります的な建物があった。
『ありがと、お婆ちゃん!またね!』
そして紅は書物の店へ行った。
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