千年血桜 -鬼-

□0月6日
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その日紅は町を歩いていた。





その中で紅が一番気になったのが町の人達の様子がおかしいところ。






『(やっぱり、戦火に巻き込まれたくないのかな…。)』






そう…。紅が思うようにこれから京に戦火が巻き起ころうとしていた。






何故なら、長州の人達が京に集まり出しているから。




『(池田屋事件で長州を怒らせた、か…。)』






紅は長州が何を企んでいるのかと少し不安になる。







でも…






『(もし、戦場に出る機会があるなら…。)出てみようかなぁ(笑)』






楽しそうに笑う紅の姿があった。

















――…数日後







紅は幹部と共に広間へ集まっていた。






紅の手には千鶴が用意してくれたお茶が握られている。







スーッ






『あ、勇さん。』






引き戸が開くと同時に入ってきたのは近藤だ。






近「会津藩から正式な要請が下った。只今より、我ら新選組は総員出陣の準備を開始する!!!」







『マジ!?やりぃ(笑)!!!』






紅は歓声を上げる。





だが、その紅の頭を土方がコツンと叩く。





『Σ痛ッ!!何で!!?』





土「はしゃいでいる暇はねぇんだ。とっとと準備しやがれ。」






『なッ!!…おのれ、歳三…。いやッ!!お前なんかトシで十分だ!!ボケェエ!!!』






紅は意味不明な言葉を残し広間を出た。















――…






そして、新選組は大急ぎで仕度を済ませ、伏見奉行所まで辿り着いた。






隊の先頭に立っていた近藤が門のそばに居る役人に近づいた。






近「会津中将松平容保様お預かり、新選組。京都守護職の要請により馳せ参じ申した!!」





だが役人は、そんな近藤に眉を寄せる。






役「要請だと……??そのような通達は届いておらん。」







役人の言葉に新選組は驚き狼狽える。






だが紅は臆することなく役人に向かっていく。







『え、何??聞こえなぁい。通達が何だって(笑)??』






役「え、や…だから通達は届いてな 『黙れ(笑)』…はい。」






紅は更に役人へ向かっていく。





『通達が無い??そんなこと知らない。ただ知っているのは、松平様からの要請が新選組に下ったってこと…。それとも何???あんたは松平様のご意志に逆らうと…???へぇ、そりゃぁ随分なご身分で(笑)
























   切腹する??』






役「ひぃっ…。」







紅の鋭い眼光と霊圧に役人は縮こまる。






斎「待て紅…。」






尚も役人に向かおうとする紅を止めたのは斎藤だった。





斎「近藤局長、所司代では話になりません。…奉行所を離れ、会津藩と合流しましょう。」






斎藤は紅を止めると近藤に進言した。




すると近藤も渋々ながら頷いた。



『……チッ。』




土「舌打ちするな。」




ペチッ




『痛ぁ!!くそぉトシ!!何でだ!?』




土「誰がトシだ。」





近藤の決断に紅は舌打ちしたがすぐに土方に叩かれてしまった。






その後新選組は、会津藩の陣営を探しに移動し始めた。






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