鴉天狗-カラステング-

□其ノ拾弐
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日も完全に沈み、辺り一面闇と静寂(セイジャク)に包まれる。









政宗はその闇と静寂に包まれた廊下を歩き、自室へ向かう。






自室には既に布団が敷かれてあった。





自室に入り込むと、すぐさま政宗は紅を背中から抱き込むようにして布団に潜り込んだ。








『ま、政宗!!恥ずかしいって///!!!』






恥ずかしそうに抵抗を見せる紅であったが、今の政宗にとってはそれさえも自分を安心させる要素でもあった。






政「Shout up……。」






『Shout up…、じゃない!!!………って、もう寝てるじゃん。』








再び抗議しようとした紅であったが、政宗の寝息が聞こえて来たので出来なかった。








『へへっ。政宗の寝顔可愛い(笑)』





紅は向かい合うような形になると、目に入った政宗の寝顔にそう言った。








そんな2人を綺麗な満月が照らしていた。















そう……“満月”……が。






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