鴉天狗-カラステング-

□其ノ拾陸
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――…チャプン






『ふぁあ……。』





紅は“いい湯だぁ”等の独り言を零しながら湯に浸る。








『それにしても……趣味悪いじゃん、覗きなんてさぁ。ねぇ、佐助???』






紅がそう言うと天井からガタンッ、と音がし、佐助が出てきた。






佐「何で俺様に気付くかなぁ。俺様、忍としての自信無くしそう。」







『ハハッ。職柄上分かっちゃうんだぁ(笑)』






紅が分かるのは気配では無く霊圧で人を確認しているからだ。






霊圧は誰にでも有り、全く無いと言う事が無いから便利なモノだ。







佐「…それよりさぁ。」





『ん???』






佐「キャーとか言わないの??俺様、これでも男なんだけど。」






佐助はそう言うとジリジリと紅に詰め寄る。





トン……と、佐助は紅の顔を挟むように壁に手を着く。







『何??キャーって叫んで欲しいの???』





佐「……。この雰囲気で言う言葉???少しは照れたりしようよ。」







“えー……”と照れる事に抵抗を覚える紅に佐助は更に詰め寄り顔を触れるくらいまで近寄せる。







佐「俺様襲っちゃうよ〜。」





佐助が紅にキスをしようとした時。





『縛道の一“塞”』






佐「え!!?ちょ、身体動かないんですけど!!!」







『ハハッ、残念でした!!!じゃぁ頑張ってねぇ(笑)』





紅はそう言うと身体にタオル巻き風呂から出ていった。






佐「え"!?紅ちゃん!!?お願いだからこの術解いてから出て!!!」






佐助の願いは風呂場に響くだけ響いて消えていった。











※縛道は紅が着替え終わってからちゃんと解きましたvV






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