剣と仕事と未来と
□勧誘は突然に
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(「お父さん。僕、お父さんみたいに菓子職人にはなれないの?」
「どうしたんだ? いきなり」
「僕は武芸者だから、戦うことしかできないの?」
「いいか? リオバルト。お前は武芸者だ。汚染獣が襲ってきたら、戦闘に駆り出される。でもな、お前は生きて必ずここに戻って来い。そうすれば、仕事の手伝いをしてもいい。」
「本当?」
「あぁ、武芸者だからって、戦うだけじゃない。やりたいことがあるなら、戦いつつそれをやれ、どちらかが選べなかったら両方選んじまえ」
「うん!」
「よし、分かったなら、早く道場行って来い。手伝いはそれが終わってからだ」)
両方選べ…か…。
なら、選んでみようかな…。
「そういや、レイとんとリー君はなんか就労するわけ?」
「……レイとん?」
「…リー君?」
二人が聞き返すのはほぼ同時だった。
「そ、レイとんにリー君。呼びやすいよね?」
言っている本人は楽しそうだ。
「ナッキ、メイっち、レイとん、リー君、で、私がミーちゃんなわけ。オーケー?」