剣と仕事と未来と
□勧誘は突然に
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場所は変わって喫茶店。ランチタイムを過ぎていたため客は殆どいなかった。昼食をとり、女子三人はデザートを食べ、リオバルトはデザートをボーっと眺め、レイフォンはジュースを飲んでいた。
「やあ、学園都市っていうくらいだから、来るまで学生食堂しかないかもって心配してたけど、そんなことなくてよかった」
ミィフィはケーキを頬張っている。
「マップの作り甲斐がありそう」
「学生のみの都市運営ってどんなものかと思ってたが、しっかりとしてるんだな」
ナルキも感心している。
授業時間にやっている店は少ないだろうが、それを過ぎれば、まるで市場のように活気付くようだ。
「警察機関も、裁判所もあるみたいだしな。そうだな、警察に就労届けを出してみようかな?」
「ナッキは警察になるのが夢だもんねぇ」
「ああ」
「わたしは、新聞社かなぁ。出版関係もあるみたいだから、情報系の雑誌作ってるところ探してみようかな? メイっちはどうする?」
「……お菓子、作ってるとこ」
その言葉で、リオバルトは父親のことを思い出した。