ショート

□君が悪いんだ
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「どうしたの源田君…?何か、可笑しいよ?」


「可笑しくなんかない。いつもの…いや、内なるいつもの俺だ」



サラが怯えている。けど俺は気にしない。



「なぁ、佐久間に何相談してたんだ?」


「げ、源田君には言えない…」


「何で佐久間に相談出来て俺に相談出来ないんだよ」



狂気。
それが俺に芽生えた感情だ。きっとずっと前から俺に芽生えていた。目覚めたのが今日だっただけだ。



「なぁサラ俺はサラが好きなんだ愛してるんだなのに何で佐久間にばかり話しかけるんだ無責任なんじゃないか俺をここまで狂わせておいて放っておくなんて」


「そ、そんな事私知らない。源田君を狂わせたつもりなんてない。私はただ源田君が好きで佐久間君に相談してただけ…」


「それなら良かった!俺もサラを愛してるんだ!なぁ付き合…」

「…ゴメン。今の源田君は私の好きな源田君じゃない…こんな…こんな源田君…違う…」




何だと…?
お前の好きな、俺じゃない…?



「ふざけんな!さっき言っただろ!?俺を狂わせたのはお前なんだよ!お前が俺をこんなにしたんだよ!」


「あ…ごめっなさっ…私、私違う…」


「ああそうだ。そうだよ…」




サラが悪いんだ



「ちゃんと分かったんだな、偉いぞサラ…」


「違う…違うぅ…」



サラが泣きじゃくっている事を俺は無視した。





11.04.21

 

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