特殊部屋

□拍手ログ
2ページ/40ページ




今、私と鬼道さんと二人っきりで私の部屋でのんびりしている。



「鬼道さん、頭なでて下さい。」


「何でだ。」


「頭痛いんです…。」

「そうか。」





フイッと鬼道さんは向こうを向いてしまう。
え、無視?無視なの?




「鬼道さぁん…。」



鬼道さんにベッタリくっついてみる。


「は、離れろ!」



慌て出す鬼道さん。




「あの、鬼道さん。今日、雨降っているでしょう?」

「あ、ああ。そうだな。」



私と顔を合わせようとしない鬼道さん。


「私、気圧の変化に弱くて…。すぐ頭痛くなっちゃうんです。」


「そ、そうなのか。それは大変だな。」




何処か鬼道さんは上の空。ハッキリ言ってこんな鬼道さん珍しい!





「鬼道さん、どうしたんですか?鬼道さん?」


寝転びながら鬼道さんを抱き締めると、鬼道さんはかなり動揺していた。



「いいい、いきなり何するんだお前は!」

「何って抱き締めてるんです。」


「ななななな、や、やめろ!やめるんだ!」






珍しすぎる!こんなに動揺した鬼道さんは!



更に鬼道さんの胸に顔を埋める。



「なっ!あ、う…。」


「鬼道さぁん…。好きです。」


「は、ハァ!?いきなり何を言っているんだ、お前は!」



「本気で、好き、です。」





鬼道さんの心臓がバクバク言っているのが聞こえる。




「ま、まず顔を上げろ。」



まだ少し動揺している鬼道さんの命令に私は素直に従った。




突如鬼道さんの顔が私の顔に近付いて来て





唇に何か、触れた。





ソレが鬼道さんの唇だと理解するのに少し時間がかかって、しばらくして、離れた。









「あ、の、鬼道、さん…?」


「コレが俺の答えだ。」


「えと、あの、おおおOKという風に受け取っていいんですよね、そうですよね。」


慌てる私。ニヤリと不適な笑みを浮かべる鬼道さん。






「形勢逆転だな。」







END
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ