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□「馬鹿な!」
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ハイデルベルクにて*
「ねえねえジューダス!起きてよ!ねえってば!」
カイルにしては少し早めの朝の時間帯。
子犬のようにぴょんぴょん跳びはねながら寝ているジューダスの身体をゆさぶる。
「ジューダスぅ〜〜起きてよ〜」
「…うるさい……僕は、今日はゆっくり寝るんだ。邪魔するな…」
「なんだよ……せっかくジューダスとデートしようって思ってたのに……」
カイルはぶーぶーと頬を膨らませている。
「デートなんかするか……今日は僕は…………!」
はっと気がつく。
こいつが一番初めに自分が発した単語は……
「…デートだと?」
「そう!デートだよ!ジューダスが疲れてるんだったら今日は諦めるけど……」
「い、行くに決まってるだろ!じゃ、じゃなくて、しょうがないから付き合ってやる!」
「本当!?じゃあ早く行こう!ほら、ジューダス寝癖ついてるよ〜」
カイルがジューダスの頭に手くしをかける。
「余計なお世話だ!お前だって寝癖ついてるじゃないか!」
「いいのいいの。たまには俺がジューダスのお世話したいからさ。」
「フン!勝手にしろ!」
「えへへ〜。楽しいね。」