Library
□ルクセネ
3ページ/4ページ
何時間たっただろうか。
かれこれ2、3時間はたっているだろう。
(よっぽど無理してたんだなあ……)
依然、腕を掴まれたままのオレは寝ている白銀を見てそう思った。
「…ん……」
「! 気がついたか、セネル。」
「うん?………!!」
オレの腕を掴んでいたことに気づいたのか、すごいいきおいで離してそっぽを向いてしまった。
その頬はりんごみたいに紅く染まっていた。
「ごめん……ずっとそのままだったのか?」
「えっ!?……うっ、うん……」
「……///」
ずっとむこうを向いてこっちを見てくれない。
オレは思いきって言った。
「セネル……その……
無理しないでくれ。
オレ、セネルが無理してるの見てるのはつらいんだ…
だから、もっとオレを頼ってくれてもいいんだぜ?」
しばらく沈黙が流れて、どうしようか悩んでいるうちに声が聞こえた。
「ルークがオレの心配してくれてたこと……
敵に背後を取られてもすぐに助けてくれたり、夜寝てたら毛布かけてくれたり……
ルークがオレを気にかけてくれてたこと……
全部わかってた。
そのひとつひとつがうれしかった。
オレ、人にそんなにやさしくされたの…初めてだったから……。」
オレは消えるような小さい声を耳を凝らして真剣に聞いていた。
「だから……ルークに迷惑かけたくなかった。
このまま迷惑かけ続けて見放されたら……って思って………」
後ろ向きに話しているセネルの肩が震えている。
泣いているのがわかった。
「シャーリィを探さなきゃって焦ってしまって……それと重なって……オレどうしたらいいか……わからな…Σ!!」
気がつくと後ろからセネルを抱きしめているオレがいた。