運命の物語

□火の国 ファンバーレ国
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「でも―?」


「いくらあんたが強くても本当に狂気にまみれた人間には勝てないわ」

は―?

「ど、どういうこと?」

「それは―あ!もうこんな時間!!早く学校に行かなきゃ!」

アミューが急に走り出す。

「待ってよ!!」

私も後に続いて走り出した。




「もぉー!あんたのせいで遅刻したじゃない!」

1限目の授業が終わるや否やアミューが私の机の来た。

「へへ…」

「へへ…じゃないわよっ!あーあ…残って補修なんて…」

「あのっ…」

「ん?」

突然振り向くと同じクラスの男子が立ってた。

「ア、アミューさん!これっ」

男子が渡したのは可愛い便せん。止めてあるシールはハート。

間違いなくラブレター…

男の子は返事待ってます、と言い残し言ってしまった。

「さっすがアミュー。モテモテねぇ」

そう。アミューはモテる。

パッチリした大きな瞳。
綺麗なグリーンの髪。
スタイルも抜群。

頭も良く、しっかり者。

こんだけ揃ってたら近づく男子も多い。


「付き合うの?」

「まさか!ちゃんとあとで断ってくるわよ」

「ふーん。もったいない…あ、チャイム」

休み時間も終わり2時限目開始のチャイムが鳴る。



この普通の生活が私には当たり前だと思ってた。
そう、当たり前だと…
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