逃
□今でも俺が好きなんでしょ?
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「志々尾ー!!」
「…なんだ」
「なんだはないだろ(´・ω・`)」
しょぼんとした顔で墨村が見つめてくる
一度は思いを通じ合わせた仲だった
でも違いすぎた
こいつは俺に愛情を求めた
俺はこいつに信頼を求めた
日に日にすれ違うのを俺たちは気づかない振りをしていただけで
ある雨の日泣きながら言われた
「「もぅ…俺たち…ダメだよ…」」
それで俺たちの関係は終わった
でも夜の仕事を投げ出すことはできない
否応なしに夜になれば会うことになる
だからこんな微妙な関係を続けてきた
別れてから俺はこいつのことが本当に信頼できるようになった
もしかしたらこいつも今の俺の方がいいのかもしれないし
「おいっ!!
聞いてんのか!?」
「いや」
「俺だって傷つくぞ…?」
「あぁ」
「バカやろー!!」
なぜだか墨村は満面の笑みだったんだ
笑顔をみたとき思ったんだ
(俺もまだ君が好きだよ)
ってことを
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