BROTHERS LONG

□Mon soleil.
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♪〜#〜♬〜♪〜


『んっ…』


こんな時間に…誰っ

時計をみれば、深夜2時を指す針


重い身体を持ち上げて僕を起した正体である携帯を手に取ると、画面に大きく風斗くんと表示された着信画面があった


『ふ…と…くん』

<風「あれっ、もしかして寝てた?今タクシーなんだけど、先に僕の部屋に行っててくれない?」>

『えっ…なんで…』

<風「ちょっと!明日の午前中は2人ともオフだから、僕が帰ったら映画のDVD一緒に見ようって約束したじゃん」>


あっ…忘れてた


『う、うんっ。おぼえて…たよ』

<風「…..。流石に茉矢でも、寝起きに演技は出来ないんだね」>

『ごめんなさい。でも、もう目覚めたから大丈夫!』

<風「もーっ、この償いは後でゆっくりとしてもらうからね。じゃっ、僕の部屋で寝てていいからさ、この間渡した合鍵で入っててよ」>

『はーい』


<じゃっ>て言う言葉と共に、プツリと切れた携帯

すっかり忘れてたなぁ。なんて、約束したことを思い出しつつ、ボクは先日もらった合鍵を手に自室を後にした




・・・

風斗くんの部屋についたけど、特にすることがない

この時間だと面白いテレビもやってないし…


『目も覚めちゃったし、暇だなぁ』


自室から本でも持ってこようと思って腰を上げると、横にあった机に身体があたった

すると、PCの画面に光が灯る


卓上にあったマウスが振動で反応したみたいだけど、風斗くんPCシャットダウンするの忘れちゃったのかなぁ…?

そうだ、最近のニュースでもネットで見て、時間を潰そう


そう思ってマウスを動かすと、画面にウィンドウが開いたままで、風斗くんが検索したままのサイトが表示された


『あっ…』

見ちゃいけないものだったよね…これ

ってゆか…当たり前なんだけど、風斗くんも男の子なのか


表示されていたのは、属に言うアダルトサイト

中学生の僕には刺激の強いものばかりで、あまりこういったものに触れてこなかった故か、なんとなく怖いもの見たさで画面をスクロールしてしまう


『うわぁ…』


こんなこと大人になるとすんだなぁなんて、複雑な気持ちで画面を見ていると…


風「なぁーに見てるの?」

『うわぁっ!?』


ふ、風斗くん!!

全く扉の音がしなかったんだけど!?


風「へぇ。やっぱり茉矢も興味あるんだ」

『やっ、これは風斗くんのっ』

風「はいはいっ。ってゆーか、そんな弁解する必要なくない?男子なら当たり前のことなんだしさ」


うんっ…そうだね

男の子なら…ね。


風「ところでさ、茉矢はもう経験済み?」

『…一応聞いておくけど、何を?』

風「もちろんセックスだよ」


ですよね…。


『…内緒』

風「そっか、まだなんだね」

『なっ、そんなこと!』

風「そんなことないの?」

『…うっ。じゃあ風斗くんは?』

風「僕はもう高校生だからね。それなりにだよ」


ボクが俯いていたら、風斗くんが耳元に顔を寄せてこういった


風「じゃあ、僕相手に経験しちゃう?」


お得意の色気たっぷりの声で言うもんだから、ちょっとドキッとしてしまった


『もーっ。またそうやってボクを揶揄う』

風「ははっ。照れちゃって可愛い」

『これからボクだって、たっくさんするんだから!』


自分で何言ってるんだろうって内心ツッコミつつ、プライドを守ろうとして出た言葉がこれだった

けど…


風「くっ…ちょっと茉矢っ、たくさんってっヤバい。あははっ」


風斗くん大爆笑


風「はーっ、笑った。でもさ、いろんな子に手を出しすぎると色々面倒な業界だから気をつけてね」

『う、うんっ』


どちらにせよ、茉矢に彼女なんて作らせないけど

そう小声で風斗くんが言ったのは、聞こえなかったことにしよう


どっちみち、ボクに彼女は出来ないしね!

あれっ、なんだか悲しくなってきた…


風「じゃあさっ、自分でシたことは?」

『それって…』


顔が熱くなるのを感じてそれを隠そうと俯けば、風斗くんはなんだか嬉しそうに笑ってボクとの距離を縮めた


風「うんっ、想像通りかな。自分で自分の性器を触って、キモチ良くなるオナニーのことだよ」


首筋に息がかかる距離でそういわれ、ビクッとボクのカラダが震えた


風「あれっ、もしかして今の良かった?」

『びっくりしただけだよっ』


なんでか分からないけど、自分がいま涙目になっていることだけは分かる


風「まだ精通してない茉矢を、今からお兄ちゃんが大人の男にしてあげようか」


風斗くんの手がボクのズボンに下りてきて……

って、だめだめっ!!


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