海が導く
□act.17
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服の次に連れて来られた場所は、ランジェリーショップ。
「よし、行くか」
『待って待って待って!!何、然も当たり前って感じで入ろうとしてるの』
店の中へ入ろうとするローを永久は必死に止めると、ローは不満気に眉をひそめる。
『一人で選ぶから、来ないでね。外で待ってて』
絶対だからね、と念押しすると永久は一人ランジェリーショップへ入る。
少しした後に、一人後を追うように入った事は、永久の知るところではなかった。
店の中に入ると、今まで着けた事のない下着ばかりが目に入る。
『どうしよう』
取りあえず手近にあった下着を手に取る。
『何でこんなに派手なの』
と言うか、どうしてここまで派手にする必要があるの。
永久は、真っ赤な如何にもな下着を見ながら考え込んだ。
「オレはそっちよりこっちの下着の方が好みだ」
『どれ?ええ、それも派手だよ…………?』
今、誰と会話した?
恐る恐る永久が振り返ると、そこには待っててと言った筈のローが居た。
『何で…入って来てるの!』
「お前の事だ、遠慮して2、3枚ぐらいしか買わねえだろ」
言われた事が図星で、永久は言い返す言葉が見つからない。
だからと言って、男の人であるローが一緒に居て選べるかと言うと、絶対に選べない。
『数着は買うから、店出て待っててよ』
「選んでやるって言ってるだろ」
言ってないよ。今、初めて聞いたよ。
ニヤリ、とどこか楽しそうに選び始めたローを止める術はなかった。
「そっちの色より、こっちにしとけ」
選んでるのかと思えば何時の間にか後ろに居て、見ている下着の色に注文をつける。
『もう、私の下着何だからほっといて!私は私で選ぶから、ローさんも好きに選んで!!』
この発言は、問題発言だったと後で後悔した。
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