復活
□塞がれた唇
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「雲雀さん、雲雀さん」
コツ、コツ、と響くのは彼の足音。
ペタン、ペタン、とだらしなく後を追うは私の足音。
真っ暗な廊下を懐中電灯ひとつで歩いて、もう30分。
そろそろ何か出そうな気がする。
「帰りましょう」
ずっと掴んでいた彼の服の裾をくいと引っ張れば、彼の足はピタリと止まり、思わずその背中にぶつかった。
「っだ!」
「そんなに嫌なら帰りなよ。その代わり、君は風紀委員失格に…」
「わーい、見回り楽しいなー帰りたくないなー」
彼に近付きたいが為に入った、風紀委員会。そう簡単には抜けられない。
その一心で後を追いかけた。