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□おねがい かみさま
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私が涼宮さんに引っ張られてSOS団に入ってから、数週間後。
「古泉一樹です。……よろしく」
彼も、涼宮さんに連れられてSOS団にやってきた。
「***ちゃん…?」
「あっ、はい!ど、どうかしましたか!?」
私は、思わず彼に見入ってしまっていた。
如才のない笑み、柔和な目、適度に筋肉のついた細身な身体。
(かっこいい…)
朝比奈さんが声をかけてくれなかったら、そのまま自分の世界に入り浸り続けるところだった。
「ふふっ、もしかして見とれてたんじゃないですか?古泉くんに」
可愛く小首を傾げる朝比奈さんに、思わず「はい」って言いそうになったけど、その言葉は飲み込んで。
「そ、そんなわけないでしょう!あんな、うさんくさい微笑に…!」
チラと彼の方を見れば、向こうも気付いて"うさんくさい微笑"を向ける。
…不覚にもときめいた。