満月の夜に贈る歌
□踊れ、優しい娘よ!(上)
1ページ/11ページ
あれから、私は岩倉先輩とダンスの猛練習をするために、麻理奈と健ちゃんと昼食を共にする事も少なくなった。
暁「おぅ、桑田に桜井!
今日も夏椿借りるぞ。」
麻理奈「はい!
頑張ってね、沙羅!」
沙羅「うん!」
沙羅は弁当を持って暁についていった。
健「ちぇっ、今日も岩倉先輩と踊るのかよー
歌月も来ないし…
ダンス大会なんて早く終わってしまえー!!!」
大声で言う健にクラスメイトたちは唖然。
「まぁまぁ、終わったら2人ともまたくるよ。」
「『暴れん坊健ちゃん』も恋した蝶野さんだ。
寂しい男だな、健!(笑)」
健「うっせー!!!
黙れ、田中ー!!!」
健は真っ赤になって叫び、麻理奈とクラスの女子たちはクスクス笑う。
「そういえば、健ちゃんと麻理奈ちゃんはダンスの練習しなくていいの?」
と女子が言うと
健「大丈夫、麻理奈はタンゴのプロフェッショナル!
練習不要」
健は得意気に言った。
麻理奈「健ちゃんが足引っ張らなければね。」
しーん…
オレ、麻理奈になんかしたっけ