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No.2 星空



「あっ流れ星!」

満天の星空を指差して、数馬が叫んだ。
その声に誘発されて、次々に空を見上げる。

「うわぁ……」

空から降り注ぐような流れ星に、言葉をなくして魅入った。
吸い込まれそうな星空だ。

「星ってこんなに綺麗だったんだな……」

ぽつりと藤内が呟く。
その目には瞬く星々が映っていて、まるで藤内の目の中まで、星空になったようだった。

「気づかなかったな……最近空なんて見上げてないから」

藤内の横で三之助もぽつりと呟いた。

「三之助はしょっちゅう迷子になるからな!治るように流れ星に願っとけ!」

「左門もな……」

作兵衛が笑うと、孫兵も苦笑しながら呟いた。
二人の言葉に、数馬と藤内も笑った。

「私から方向音痴をとったら、キャラが薄くなるだろ!」

真面目に返す左門に、笑い声はさらに大きくなった。

「……別に俺は方向音痴じゃ……」

三之助は納得のいかない様子でぶつぶつと呟いていたが、まぉいいかと再び夜空を見上げた。
立派な方向音痴だよという作兵衛の突っ込みは聞こえなかったようだ。

「ね!そんなことよりさ!願い事しようよ!」

数馬の言葉に、全員がにっこりと微笑む。

「三回だっけか?」

「六人で願えば三回言わなくても叶うんじゃないか?」

「そんな都合よく願い事合わないだろ……」

「やってみなきゃわからないぞ!」

「いっそ皆で三之助と左門の方向音痴が治るように願うか?」

「冗談だろ……」

「あっ流れ星!」



きらりと瞬く流れ星

その一瞬の輝きに願う、願い事





これからもずっと一緒にいられますように

Fin


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