イナズマ
□受けとってください!!
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朝学校に行くと、
「よ、よお円堂。」
豪炎寺がチョコレートの下敷きになっていた。
〜拒否したら泣きます!〜
今日は2月14日バレンタインデー。
全国サッカー優勝チームのエース豪炎寺は見事その標的となったようだ。
「大変だなぁ〜豪炎寺も。でも、まぁ、わらってたしいいのか?」
先程、夕香にあげるんだ。と言っていた時の豪炎寺は完全に頬がゆるみきっていた。
「おはよう、円堂くん。」
後ろを振り替えるとヒロトが笑顔で立っていた。大好きな円堂に会えたのでとても嬉しそうだ。
「おっ!はよっヒロト!」
だだだっ!!っと突如廊下の方から響く。
「なっなんだっ!」
「またか、全く。」
円堂は驚き、ヒロトは何故か苦々しい顔をした。
足音が大分近づいた頃声が聞こえた。
「えんどーさーん!ヒロトさーん!」
そしてそのまま目の前まできて急停止した。
「立向居!!」
円堂はびっくりして叫んだ。その立向居は、はぁ、はあ、と息を切らしている。
「全く、朝くらいもう少し落ち着いたらどう?」
呆れ果てた顔でヒロトが言った。
「すっすみません!でも、これをはやく渡したくって!」
ヒロトの言葉に赤くなりながら立向居は二人に何かを差し出した。
「貰っていいのか?」
それは赤いリボンでラッピングしたチョコレートだった。
「はいっ勿論です!」
笑顔全快100%な立向居。
そんな立向居に苦笑しつつ円堂はそれをありがたく受け取った。
ヒロトも受け取ったが、こっちはちょっと様子が違うようだ。
「立向居、君、そんなことの為にあんな速度で走ってきたの?危ないよ?」
さっきよりももっと呆れてヒロトが言った。
それに立向居は負けじと言い返す。
「たったしかに走ってきたのは危なかったです。ごめんなさい。でっでも!そんなことの為なんかじゃないですっ!今日は一年に一度の日なんですよ。
俺はこの日の為に3ヶ月も前から準備してたんです!」
その言葉に円堂が拍子抜けした。
「さっさんかげつ・・・」
暫く黙ってから、さっきまでしかめっ面だったヒロトは笑った。
「わかった、今日は大目にみてあげる。次から廊下は走っちゃだめだよ。」
「ごめんなさい、気を付けます。」
しゅんとして立向居はあやまった。
「うん、立向居はいい子だ。3ヶ月分の立向居の気持ち大事に食べさせてもらうよ。」
「ああっ!さんきゅーなっ立向居。」
しゅんとしていたのから一変ぱあっと立向居の顔が明るくなる。
「いえっ喜んでもらえてよかったです!」
そんな可愛いい立向居にはご褒美にキスをした。
真っ赤になった立向居は最高に可愛いかった!