おもちゃ箱

□管理人の駄作置き場・4(WEB拍手)
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「Dining room」


2人の朝は、忙しい。

成瀬は朝7時には家を出るし、和希も8時には出ないといけない。

2人はどんなに忙しくても、朝食は一緒に摂る。

忙しい2人だから、無理矢理にでも一緒の時間を作らないと会って喋ったり出来ない。

カレンダーには、2人のだいたいの予定が書いてある。

成瀬が着替えている間、和希はそれを見ながらご飯をよそう。

「成瀬さん、今日帰り早いんですね?」

成瀬は、寝室の方から「うん」と返事を返す。

「じゃあ、今日は布団、干しておきますね」

「よろしくね〜」

成瀬が早く帰られる日は、和希が布団を干して、成瀬が取り込む事にしている。

2人がゆっくり休めるように、気持ち良く眠れるようにと、なるべく布団を干す。

ふかふかの布団に寝転んだ時、気持ちよくて笑顔になる。

成瀬は和希のため、和希は成瀬のために、喜ぶ事をしてあげたい。

それを2人でして、2人で笑顔になれるなら、こんなに幸せな事はない。

成瀬が着替えて、ダイニングに戻ってくる。

カレンダーを見て、和希の予定を確認する。

「和希も今日は早く帰れるんだね」

「そうですね、急な仕事が入らなかったら」

「じゃあ、今日はふかふかのお布団で楽しめるね」

成瀬が言った言葉に、和希は顔を赤くして、成瀬を睨む。

「朝ごはん、いらないんですね!」

「いるよ〜。和希、ごめんなさい〜!」

「ちゃんと反省しましたか?」

「したした!」

「しょうがないですね。今日だけは許してあげます」

「和希、愛してるよ〜vv」

2人の毎朝欠かさない、コミュニケーション。

痴話喧嘩も大切な時間。

その後、布団を干す和希の顔が、何を思い出したのか、真っ赤になる。







おわり
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