オリジナル

□はじまり
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一週間前の出来事である。
私は仕事が終わると、職場の先輩に飲みに誘われ、特に断る理由も無かったので参加した。もともと酒に弱く、サワー数杯で参ってしまう私は、ふらふらと千鳥足で自宅を目指して夜道を歩いていた。
人間、アルコールが入ると酷く気持ちが良くなり上機嫌になるもので、このときの私もそのご多分に漏れずに出鱈目極まりない鼻歌なんぞを歌っていた。
夜風が火照った身体を心地よく撫でていく感触に夜空を仰ぎ、一息つくと道路脇のゴミ収集場所の片隅に「それ」が打ち捨てられているのが目に付いた。そのときの私は、「それ」を拾って帰った・・・・。
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