GX

□アフターパーティー
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「「「アンコール上映お疲れ様でしたーっ!!」」」


ペコン


某均一で売っているようなプラスチックのコップが合わさる音がした。中身は遊戯はオレンジ、十代はアルコール、遊星は烏龍茶。


十「何が一番良かったって、遊戯さんの泣きそうな顔ですよ!あれは萌えましたよーっ!!」

表「あ、ありがとう…?十代くんもかっこ良かったよ。デュエル中とか、凄く!」

十「遊戯さんに誉めてもらえるなんて、くぅぅ、生きてて良かったぜ!」

表「遊星くんも、スターダスト取り戻せてよかったよね、どうなることかと思ったよ」

遊「そんな、俺は寧ろお二人の邪魔だったんじゃ」

十「本当だぜ(遊星を睨みながらボソリと呟く)」


そこで一息ついてそれぞれのコップに注がれたドリンクを飲む。


遊「あれ、十代さんのってアルコール入ってますよね。未成年なんじゃないんですか?」

十「いいんだよ、俺は二十代だからな」


ニカッと笑いさらに煽る。


表「十代くんって、実年齢幾つなの?」

十「俺っすか?んー…」


自分の年齢なのに、パッと出てこないのだろうか。


十「アカデミア卒業してからだから…大体21か2くらいか?」


ユベルと超融合してから年取らなくなったから、数えてないんだよなぁ、とヘラヘラ笑う。


表「じゃあ、3人の中で一番年上なの…!?」

十「でも年代で考えたら遊戯さんが一番年上ですよ?」

遊「俺が一番年下…」

十「じゃあ遊星、先輩二人に膝まずけ」

表&遊「「は!?」」


ウソウソ、と料理を食べながら言う。冗談に聞こえなかったのは気のせいだろうか?


十「でも、デュエルも楽しかったなぁ!初めからサイバーエンド出るのはさすがに焦ったけどな!」

遊「確かに、ジャンクガードナーがいなければ危なかったですよね」

表「本当だよ。未来ではシンクロ召喚っていう召喚方法があるんだね」

十「なんか進化がすごいよな。バイクがデュエルディスクとか。ワクワクするなぁ、俺もいつかそんな未来にたどり着くのかぁ〜」


遠い未来に思いを馳せる十代。その瞳は少年のようにキラキラと輝いていた。


表「ボクはその未来にはいないんだよね…」


しゅんとする遊戯。あわあわする後輩二人。


遊「な、何なら今からDホイール乗りますか!?」

表「え…いいの?」

十「いいんですよ遊戯さん!!ところで遊星?」

遊「(ビクッ!)」

十「俺も乗っていいよな?」
遊「え、二人しか乗れませんよ!?」

十「だーからぁ、」


耳許に口を持っていって囁く。


十「お前は自重しろ、先輩命令だ」


顔は見えないが、きっとニヤニヤと笑っているのだろう。


十「さ、いいよな、ゆーせぇー?」


真っ黒い笑みを浮かべる十代。


遊「は、はい…どうぞ」


それに脅えて承諾をしてしまった。了解しないと何をされるか分からない。十代本人も、ユベルという精霊も。この人らに勝てるわけがない。賢明な判断だと思う。


表「あれ、十代くんが運転するの?」

十「はいvさぁ、乗ってください♪」

表「でもお酒…しかも無免許なんじゃ?」

十「大丈夫ですって、免許無くても俺、船とか色々乗れますし。バイクだって大丈夫ですよ」


きらっ、と良い笑顔を遊戯へ向ける。遊星へと向けていた黒い笑顔はどこへやら。


表&遊「(そんな笑顔で言われても…。しかもそう言う意味じゃない、法律違反)」

遊「やっぱり俺が運転した方が良いんじゃな「黙れ、遊星」……はい」


十「ささ、どうぞ遊戯さんv」


ドン★


闇「俺の相棒にそんな危ない真似させないぜ!!俺が運転する!!」

十「わぁ、もうひとりの遊戯さんだぁ〜……って"俺の相棒"!?やはり二人はそういう…?でも諦めませんよ!今は無理でもいつか必ず!!」

闇「それは無いぜ、相棒は俺のだ!!」


ぎゃいぎゃいと騒ぐ先輩ふたり。完璧茅の外な後輩ひとり。


遊「(結局Dホイールには乗るのだろうか…?)」

十「大体、"俺が運転する"って言ってもあなただって無免許ですよね!?」

闇「そんなもの馬と同じだぜ!あと、勘でどうにかなる!」


憧れの人を目の前にここまで言える十代さんはすごいと思った。憧れでも恋敵になるとここまで邪険に出来るのか。


遊「って、馬とバイクは全然別物ですよ遊戯さん!!勘でどうにかなるものでも無いです」

十「わりぃ遊星、俺も勘だ」

遊「あなたもですか!?」

闇「とにかく運転するのは俺だぜ!!」

十「いいや俺ですって!!」

遊「(誰かこのふたりを止めてくれ…)」


神にも祈る思いの遊星がいた。



おわれ。
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