記憶の彼方戦記

□運命を象徴するミッドウェー
1ページ/1ページ

「兄上! よく似合ってるぞ!」
「ほんと! 旭くんかっこいい!」
正装を纏い褒められている少年・旭は、囃し立てられて少し恥ずかしそうに視線をそらした。
「そう……か? それなら、よかった。せっかく父上が誂えてくれたんだ、着こなせなかったらどうしようかと」
「いつもの自信はどうしたんです?」
からかう言い回しで声がもうひとつ追加される。
「いつもって、俺はただ、普通に……」
「だからそれでいいんですよ」
「そうそう! 変に構えなくて大丈夫だから!」
「兄上は兄上だからな!」
お正月が楽しみだなー!と快晴が嬉しそうに笑う。
「そういえば、新年ってどういう感じなんだ? ちゃんと確認していなかった」
わいわいと小さな異文化交流が起きる。
思いのほか様相の異なる新年の迎え方に、花火は?と旭が尋ねるのはこの少しあとだ。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ