番外編

□新年。
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深夜零時。普通ならなんのことはない一日の変わり目に過ぎない時刻だが、大晦日となれば話は別である。
年が変わり、干支が変わる。時は流れ、煩悩を払うため、寺院では一〇八回鐘が鳴る。


その鐘の音を遠くに聞きながら、彼は世界――より正しくは己の国――に思いを馳せていた。

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