創造なる語
□ゆきむらといっしょ!
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幸村と屋敷で暮らすようになってからもう一ヶ月が経った。
相変わらず甘えん坊さは全く変わらない。
朝目が覚めて布団を見ると必ず小さく丸まった幸村(虎)が寝ていし、びっくりしたりすれば虎の耳と尻尾を生やした人間の姿に化けてしまう。
俺様でも馴れるまで一週間ぐらいかかった。
勿論ただの虎ではない・・・人間の姿になるということを大将に話してある。
でも、やっぱ初めは大将信じてなかった。
それが普通だよね?
だっていきなり真顔で虎が人間に変身するなんて言ってそうなんですかって信じる人なんていないでしょ?
信じてくれないのは最初からわかってた。だから幸村を予め人間の姿にしといて大将の目の前で虎の子供になるとこを見せた。
するとこれは面白い!と大将は大笑いした。
どうやら信じてくれたみたいだ。
『・・・ということで大将・・・もし、全裸で屋敷内をウロウロしている人見かけたら、それ幸村ですので。』
『うむ、あいわかった。皆にそう伝えておこう。』
『よろしくお願いします。(深々)』
『よろしくお願いいたす!』
幸村も佐助の真似をして小さな体だが頭を下げた。