創造なる語
□紅翠黒
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『佐助ぇ〜!』
朝。ドドドドドッと慌ただしい足音が廊下に響いた。朝にも関わらず幸村は毎度毎度騒がしいし、ここの朝は目茶苦茶うるさい。
そして幸村は一つの襖を勢いよく開けた。
『佐助!!!!!起きておるか!?』
『・・・起きてるよ旦那・・・』
あくびを噛み殺しながら佐助は幸村に目を遣った。
『珍しいね〜旦那が早起きだなんて・・・何かあったの?』
『おぉ!よくわかったな佐助!』
『ん?』
ずかずかと入って来て佐助の前に座るとにんまり笑って廊下の方を見遣り手招きをした。
『・・・はっ?』
こんな朝っぱらから誰かお客でも来たのかな?
・・・だれかっつっても独眼竜の旦那ぐらいしか居ないかな?
廊下を見遣った。
手招きをした場所に現れたのは・・・
紅い襷、茶色く伸びた髪
目を疑った。
そこにはなんと・・・
『某だ佐助♪』