創造なる語

□ゆきむらといっしょ!
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いっぺんに二つの言葉を聞かされ思考停止になり言葉が詰まる。

佐助には悪いことをしてしまった。
団子のお金で佐助の好きなものも買えただろう。
それを我慢してくれて団子を某に買ってくれた。

今頃になって・・・しかも他人に言われて罪悪感が出てきた自分に腹立だしい。


佐助に謝りたい。


『政宗様・・・そろそろ』


沈黙を破ったのは傷の男だった。


『Ah〜そうだな・・・行くぜ幸村。』
『はい。』


そして某達は屋敷へ・・・佐助の元へ向かった。


















『ごめんね〜わざわざ〜!』

両手を合わせて二人に礼をする佐助。
・・・久しぶりに佐助に会った気がする。

『いいってこてよ』
『これからは目を離すなよ?』

は〜い。と申し訳なさそうに二人に言うその顔はいつもの様に笑っている。・・・いつもの佐助だった。

『佐す・・・『おいで旦那。』

いつもの声で佐助はこっちに来れるように手を構えてくれた。
某は無言で佐助の腕の中に飛び込んだ。

『さっきまでのにゃーにゃー鳴いてた威勢はどうしたんだよ?』
『政宗様。』
『ちっ、わかったよ・・・じゃーな佐助。』
『あれ?もういっちゃうの?』
『武田に話があるんでな。』

ばいばーいと手を振る佐助。二人の背中を見送る一人と一匹。

ようやく二人になれた。
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