創造なる語

□ゆきむらといっしょ!
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『OK。幸村、どうしてアンタ喋れるんだ?』

名前で呼ばれ満足した某は指を口から離してキョトンとした。

『どうしてって・・・生れつきでござるが。』

肩まである長い髪を揺らしこれは何回聞いても駄目だなと呟くと話変えるぜ?と言った。

『団子欲しがってたのは何故だ?』

その言葉に某は思い出した。

『そうでござるっ!佐助が某に団子をくれぬのだ!』
『What?佐助?』
『佐助っつーのは・・・猿飛・・・武田の忍のことか?』
『むっ?貴殿ら、佐助と知り合いでござるか?』
『知り合いも何も俺達はそいつの主目当てでここにきたんだ。』


これは一体何の仕業であろうか。よりによって屋敷の客人達に団子を馳走になるとは思わなかった。


『ま、誠でござるか!?』
『幸村が武田のオッサンと知り合いならそっちへ行くついでに今からお前を屋敷へ運んでやるよ。』
『そ、それは・・・』


某はそれ以上何も言えず俯いた。


『政宗様。まだこいつ・・・幸村の話の途中だったのでは?』
『あぁ・・・そういやぁ佐助に団子もらえないっつってたな。』


気を利かせてくれたのか左頬に一本の傷がある大柄の男は割って出た。


『で、何で佐助は幸村に団子を渡さないんだ?』
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