創造なる語
□紅翠黒
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『・・・で、何で黒旦那がここに居るの?』
もはやお前は誰だとか偽物本物と言い合うのは無駄だと感じた佐助は先ず幸村が何故二人居るかと言う事を聞いた。
『知らぬ。』
ぷいっと黒幸村はそっぽを向いた。
・・・どうやら黒旦那は生意気(お館様と出会う前の旦那)らしい・・・。
『こら!人と話す時はちゃんと目を見て話しなさい!』
コツッと軽い音を立てて黒幸村の頭に手が振り下ろされる。
イタッ!と黒幸村は呟き佐助をキリッと睨むのがわかった。
・・・これは躾・・・世話するのが大変なタイプ・・・
『・・・旦那ぁー。変わりに話してくれる?』
幸村は佐助を睨む黒幸村を他所に淡々と話し出す。
『朝、妙に布団が狭いと感じて目を開けてみると隣に某がいたでござる!』
『びっくりしなかったワケ・・・?』
『びっくりしたからこそ佐助にこうして伝えておろうッ!!!!!・・・てっきり佐助が変化しておるかと思ったぞ!』
『いや!変化してまで旦那のとこに行かないからまずッ!!!!!』