犬夜叉
□◎杜若につらふきみ
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「ええ。
杜若はね………美しい、愛しいおなごを表す花なんですよ。」
「じゃあ、母上の事だねっ!」
「ふふ……犬夜叉ったら…。
いいえ……貴方にとっての杜若はこれから出逢うのですよ……。」
「ふーん。」
「きっと…きっと、見つかりますよ……。」
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「ーーしゃ。ねぇ、犬夜叉?」
「……あ?どーした?」
かごめの声で我に返り、犬夜叉はかごめを強く抱き締めた。
「犬夜叉、ずーっと黙ったままなんだもん。寝ちゃったのかと思った……。」
かごめは自分の前に回された犬夜叉の腕に自分の手を重ねた。
「………昔のこと、思い出してた。ガキの俺がお袋にこの花を教わった時の事……。」
「…そう。」
「…あぁ。
お袋は間違ってなかったな…って事が分かった。」
「…?どういう意味?」
かごめは犬夜叉の方に体ごと向き直った。
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