ティキミラ
□reason
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『そこの幸薄そうなお姉さん。』
ティキは花を摘んでいたミランダに声をかけた。
『なっ何ですか!?』
ミランダは不意に声をかけられ、驚いて後ろを向いた。
『何の花摘んでんの?』
ティキはミランダの横にしゃがんだ。
『あっあなたは!!』
ミランダは自分に話し掛けてきた相手の顔を見て驚いた。
『あなたは・・・ノアの・・・!!』
ミランダは後退りをした。
『ありゃ!?バレちゃったかぁ・・・。俺、有名人だからなぁ・・・。』
ティキは頭を掻きながら笑った。
『目的は何ですか!?私を殺す事ですか!?』
ミランダは身構える。
『そんな恐い顔すんなって!俺はミランダを殺さない・・・いや、殺せない。』
ティキは溜め息をついた。
『殺せないってどういう事ですか!?』
ミランダはティキに問い掛けた。
『・・・。』
ティキは切ない笑みを浮かばせ、空を見上げた。
『ねぇ、ミランダ。空を見てみ。』
ティキは空を指差した。
『空がなんっ・・・!!』
ミランダが空を見上げた瞬間、ティキが腕の中にミランダを引き寄せた。
『何するんですか!!』
ミランダは離れようとして、ティキの胸を押すが力がかなわない。
『ミランダは知らなくて良いよ。』
ティキはミランダの耳元で優しく囁いた。