捧げ物

□君とこの場所で
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「……犬夜叉、散歩しない?」

日暮れ時、囲炉裏の炎を見つめていたかごめが、ふいに顔を上げ、目の前の犬夜叉を見つめた。


「…外、雪積もってんぞ?」

「…行きたい場所があるのよ。それとも、犬夜叉…私と散歩したくないの?」

「んな"っ!?……なわけねーだろ!!」

「…行こっ!」


笑顔と共に差し出された手を、犬夜叉は頬を染めながらも素直に取り、2人は小屋の外へ出た。








「さっむーいっ!」

「だから、言ったじゃねぇか…。ほら…これでも羽織っておけ。」


犬夜叉は自分の緋色の衣を細い肩にかけた。



「…ありがと。
犬夜叉、本当に優しくなったよね。」


「…っ!?
…オレは、はなっから優しかったぞ?」

かごめの不意討ちの笑顔に、犬夜叉は頬を染め、目を泳がせた。



「…嘘つき。
最初は、すっごーくツンツンしてたくせに…。」


かごめは頬を膨らませた。



「な"…何で怒っ「…綺麗。」
「…て…え?」


繋いでいた手が止まり、かごめに目線を向けると、御神木を見つめて頬笑んでいた。



「御神木…雪かぶってて綺麗…。」


「お前…怒ってたんじゃねえのか…?」


犬夜叉はかごめの優しい表情を見ながら、恐る恐るかごめの目の前に歩み寄った。



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