犬夜叉

□○チョコレートより甘く
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「はいっ!!犬夜叉…コレ、プレゼント♪」

かごめは、犬夜叉の前に、赤いリボンの付いた小さな箱を差し出した。



「ぷれぜんとぉー?…おい、かごめっ…コレ、何だ?」

犬夜叉は箱を受け取り、首をかしげた。



「何か…甘い匂いがすっぞ?…開けて良いのか?」


犬夜叉は不器用にリボンをとり、箱を開けた。



「…何だ、コレ?」


犬夜叉は、箱の中身を取り出した。


「チョコレート、よ。私の所では、今日は、バレンタインデーなの。」



かごめはにっこり笑って、犬夜叉の横に座った。




「ばれんたいんでぇ?…なんだそりゃ?

新たな敵か?」


犬夜叉は首をかしげ、かごめを見る。




「ちがうわよ。…バレンタインデーはね………………………すっ好きな相手にチョコレートを渡す日よっ………犬夜叉は、犬だから、チョコレートは駄目かな……って諦めてたんだけど、今年は、偶然、朔の日だったから…………。」



かごめは、顔を赤く染め、目を泳がせながら、犬夜叉のほうに体を向けた。






「//////あり、がと…な…。」



犬夜叉は、照れくさそうに頭を掻いた。





「///うん…。」


犬夜叉につれられ、かごめは下を向いた。


























「なんじゃ、あの2人。2人して顔を真っ赤に染めておるぞ…。


犬夜叉のヤツ、今日は朔の日だっていうのに、あんなに嬉しそうにしおって……大丈夫か?」



草むらで2人を覗き見していた七宝が、不思議そうに独り言を付いた。




「犬夜叉のヤツ…羨ましい……私も、珊瑚から貰ってこねば……。」



また、もう1人、草むらで覗いていた弥勒が、嬉しそうな犬夜叉を羨ましそうに眺め、珊瑚を探しに、その場を後にした。























「かごめ…何か欲しいものはあるか?」



「えっ!?……何よ唐突に?」



急に犬夜叉に話しかけられ、かごめは持っていたお茶をこぼしそうになった。



「いや…俺も何かかごめを喜ばしたい、って思ったから…。」


犬夜叉が、また、顔を赤く染めた。




「…犬夜叉…。…ありがと。私は、犬夜叉がそばに居てくれるだけで、十分だよ…。」



かごめは、嬉しそうに微笑み、犬夜叉の肩に頭を乗せた。


「…俺も……。……俺もかごめがそばに居るだけで十分幸せだ…。」


犬夜叉も優しく微笑み、かごめの頭の上に、自分の頭を乗せた。









月の無い夜空が暖かく感じた。




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