過去拍手

□2015.4.3〜2016.4.4
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『もうネタが尽きたよ2』




「ネタちょいd――」

「嫌だ!」


という飛段との短い会話。
彼は今回も嫌なようだ。さっさと角都と任務へ行ってしまった。

一人残された私は、どうしようかと悩む。
この前は惜しくも(本当は全然惜しくなかったけど)九尾を取ることに失敗し、うずまきナルトにも逃げられた。


「誰かいないかなー」


またもや森の中を歩いてみるが、人っ子一人いる気配はない。
たまには森林浴もいいかなと思ったが、水音が聴こえてきた。

これは誰かいる!

私は考える暇もなくそちらへ進んだ。
しかし、ちょっと後悔した。着いたのは川辺。大きな石が川の両側に落ちていて、視界が開けている。
私はその姿を捉えた瞬間、踵を返したが遅かった。


「あら、誰かと思えば……懐かしいわねぇ」


特有のハスキーな?声は、聴くだけで誰だか分かるような声だ。


「……ちょっと、そんなに睨まなくても良いじゃない」

「誰かを探してたのに、よりによって大蛇丸……」

「聞こえたわよ」


じゃあ、と勢いよく振り返り
「ネタを提供してくれるか」
と問えば、怪訝な顔をされた。


「ネタって、何のことかしら?」

「拍手のネタ」

「……意味が分からないわ。頭おかしくなっちゃったのかしら?」

「……もういい」

「病院に行くべきね。いや、何なら私と一緒に来る?」


その言葉に私は丁重に断った。
実験体にされそうで怖い。


「そう残念ね……」


と目を光らせて言うこいつとはもう二度と会いたくない。

私はさっさと帰ることにした。






――……‥‥

(大蛇丸に会ったんだけど! 危うく実験台にされるところだった!)
(それは御愁傷様……あまり出歩かないことね)
(小南冷たい……)



□■□■□■□■□■□■

掲載期間:2015/6/9〜2015/8/15
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