Past after present
□セーブデータ01
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…ここは夢の中。
いわばこの物語の主人公、フェンの脳内パラレルワールドだ。
夢の空間内であぐらをかいでいた茶髪の少年……フェンが気に食わなさそうな顔で文句を言う。
「そんな説明いらないって。自分の夢だし。」
いや、お前以外の人にはいるから。
第一、夢の中とか説明なしじゃ情景描写出来ないから。
「…フェンよ!」
…そんな時、突如大きな声が聞こえた。
フェンはそれに対しとっさに返答した。
「何だよ!俺の脳内花畑夢世界に侵入するな!お前は語り部かよストーカー!」
すると…声の主が現れた。
青色の袴の巫女服を着た、金髪の女性だった。
彼女は般若の如き形相でフェンの胸倉を掴む。
「な、何いっ!?私はストーカーではない!神だ!折角、お前に夢枕でお告げをしてやろうと思っていたのに……何たる無礼働き!」
神(自称)はその後も暴言や罵声をフェンに浴びせていたが、フェンがそれに何の反応もしていない事に気付き、恐る恐るフェンの胸倉を離した。
…フェンはシラケていた。
神(自称)が呆然としている中、フェンはシラケた顔のまま、こんな事を言った。