小説(古)
□勝手なお願い
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「は?・・・・・ベ、ルが、死ん、だ?」
綱吉がベルの死を聞いたのは一週間前のことだった
「・・・・そんな・・・」
死ぬはずない
心からそう思っていただけにショックも大きかった
「ベル・・・・・」
もうどこにも居ない愛する者の名を呼んでみた
「ししっ、呼んだ?」
「・・・・え?」
もうどこにも居な、・・・い
振り返ってみると何故か死んだはずのベルがそこに立っていた
「今おれのこと呼んだでしょ?」
「ベ、ル?・・・・本当に?」
これが幻覚でないことを綱吉は願った
「しししっ。おれ以外に誰が居んのさ。」
困った様に自分に笑いかけてくる恋人
それは確かにベルだった