TOS-R
□mistake
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マルタがいなくなったことで部屋は静かになった。
「静か……だな………。」
休めって言われたけど……全然眠れないよ…
それにしても……決戦…か………。
僕に…リヒターさんを止める資格なんてあるのかな………。
僕が殺したんだ………アステルさんを。
リヒターさんの大事な人を……僕が……
「いっつ……」
ズキズキと痛む頭。
震える体。
眠気なんてない。
僕の中はリヒターさんへの罪悪感でいっぱいだった。
―――そして僕は真夜中になるのを待って……外へ出た。
部屋の中にいるより、風がある分気持ちが少し楽になった。
「…………はぁ…。」
当てもなくひっそりとした路地を歩く。
そんなとき、前から見覚えのある赤髪が近づいてきた。
そう……リヒターさんだ。
「あ……。」
言葉にならない。
「………エミル…。」
2人とも…予想もしなかったここでの再開だった。