TOS-R

□mistake
2ページ/4ページ




マルタがいなくなったことで部屋は静かになった。


「静か……だな………。」


休めって言われたけど……全然眠れないよ…


それにしても……決戦…か………。


僕に…リヒターさんを止める資格なんてあるのかな………。



僕が殺したんだ………アステルさんを。


リヒターさんの大事な人を……僕が……


「いっつ……」

ズキズキと痛む頭。

震える体。


眠気なんてない。
僕の中はリヒターさんへの罪悪感でいっぱいだった。




―――そして僕は真夜中になるのを待って……外へ出た。


部屋の中にいるより、風がある分気持ちが少し楽になった。


「…………はぁ…。」


当てもなくひっそりとした路地を歩く。


そんなとき、前から見覚えのある赤髪が近づいてきた。


そう……リヒターさんだ。


「あ……。」


言葉にならない。


「………エミル…。」


2人とも…予想もしなかったここでの再開だった。



 
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ