TOS-R

□scramble
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待ち合わせのパルマコスタに僕が着いた時には、既にリヒターさんは待っていた。



慌てて彼の元へ駆け寄る。


「リヒターさん!」



僕の呼ぶ声に気づいたようで、リヒターさんは視線をこちらにむけた。



「ごめんなさい、遅くなってしまって…」


「いや、俺も今来たばかりだ。」

この何気ない会話がとても落ち着く。

リヒターさんのそばにいられるだけで、気持ちが舞い上がってしまう。


「あのっ……えっとっ……これっ!」


「……?」


さっき作ったお弁当をカバンから出し、リヒターさんに渡す。


「………えっとっ…えっと////……僕っ!お弁当作ってきたんで……よかったら……どうぞ!」


渡すだけなのにスッゴく恥ずかしくて、心臓が張り裂けそうなくらいドキドキしてる。


受け取って…くれるかな……?

恐る恐る下を向いていた視線を上に戻すと、目の前にリヒターさんの顔があった。


「……………!」

途端に真っ赤になる顔。


「エミル………」


リヒターさんは左手でお弁当を受け取り、右手で僕の頬を引き寄せる。


これっ……これって…もしかしなくても…!!


あと数センチの所まで迫ってきているリヒターさんの顔。


僕のドキドキは最高潮に達し、ギュッと目を瞑った。

 
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