TOD
□素直になれない
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―――ダダダッ……バタンッ
宿屋の戸を荒々しく閉める。
「はぁはぁ……」
『大丈夫ですか?坊っちゃん?』
「…はぁ………大丈夫に決まってるっ…………この僕がっ…こんなことで…」
扉を背にズルズルと倒れ込む。
『………お前は…僕より……ウッドロウの方が…いいのかっ……?』
―――あの時、僕はアイツに何を伝えようとした……?
自分でも何故あんな事を口走ったのか分からない。
ただ、いつもならアイツは一回断ってもその後しつこく付きまとうはずだ。
―――なのに
――なのに今日はなんだ!?