TOS-R

□mistake
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自分がラタトスクと知ってから……眠れない夜が続いた。


自分でも寝不足と過労が顔に出ているのが分かるのだから、仲間にも分かって当然だった。


「エミル…最近ずっと寝てないでしょ…?」


マルタに指摘されてどう返事をしていいか分からなかった。


「はは……大丈夫だよ、マルタ。ちょっと疲れてるだけだから。」

精一杯笑顔を作る。


「全然大丈夫って顔してないよ!」


なのにやっぱりマルタにはバレバレで、余計心配だと詰め寄られてしまった。


「最近は決戦に備えて装備を揃えたせいで、宿屋も皆さん同じ部屋でしたからね……エミルがあまり休めなかったんでしょう。」


「テネブラエ……」

いつの間にかマルタの横に現れていたテネブラエの言葉で、マルタが提案する。


「なら、今日はこの部屋エミルが一人で使っていいよ!私、他のみんなと相談して別な部屋に泊まるから!」


「え……いいよ!そんな気を使わなくて……!」

さすがに申し訳なくてマルタの提案を断る。


「いーの!エミルはしっかり休まないと!………決戦も近いし…ね。」

決戦と聞いて少ししんみりとした空気になる。


「じゃあ、私行くね!ゆっくり休まなきゃダメだからね!」


「…………ぅん、分かったよ。」

そう言ってマルタはテネブラエを連れて部屋を出ていった。


 
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